やりたいことを適当に頑張るブログ
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つぎの日。月曜日の朝。
わたしは学校へ行く仕度をしていると、
モコが不思議そうな顔でわたしを見つめていた。
「こころぉ。どこかにお出かけなの?」
「モコ。昨日話してたでしょ。想は学校に行くんだよ」
「ガッコウ? それ、どこなの?」
モコは昨日の夜にわたしが話したことを、すっかり忘れているみたい。
うつろ眼で聞いていたので無理もないけれど。
わたしがせっせと仕度を済ませている向こうで、
一生懸命になってロコが説明している姿がとっても可愛いらしい。
「それじゃあ、夕方には帰ってくるから。部屋から出ないでね」
「あぁ……待ってぇこころぉ」
「え!?」
部屋から出ようとしたとき、モコがわたしの足にしがみついてきました。
「はやく、帰ってきてね。モコ、待ってるからぁ」
ぎゅっと、力強くわたしの足をつかむモコ。
わたしはその可愛らしさのなかに、あたたかい何かを感じました。
ふだん、こんなふうに見送られたりしないから。かな。
「うん。できるだけ早く帰ってくるね」
「きっと、だよ」
そう言ってモコはわたしから離れて、
「いってらっしゃい、なの」と見送ってくれた。
その言葉に乗っかるように、ロコも「待ってるよ」と照れくさそうに言う。
わたしはここ数年に出していない弾んだ声で、
「いってきます」と言って学校へと向かいました。
ココロコモコ その4
ココロコモコ その6
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